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ミドリムシを自宅で培養する方法!ユーグレナは肉眼でも見えるか?

話題のミドリムシ(ユーグレナ)を自宅で簡単に培養する方法をご紹介します!

ミドリムシは微生物の中でも培養が結構難しく、緑藻培養定番のハイポネックスだけでは中々増えてくれません。今回はその培養レシピとミドリムシについて書きたいと思います。

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ミドリムシ(ユーグレナ)とは?

ミドリムシは鞭毛虫の仲間で、動物プランクトンと植物プランクトンの両方を兼ね備えている微生物です。漢字では緑虫、英語ではEuglena(ユーグレナ)と呼ばれ「eu(美しい)」「glena(眼点)」を組み合わせユーグレナだそうです。

ミドリムシと言えば理科や生物の授業で必ず出てくる微生物の代表格的な存在ですが、最近だと一部上場企業の株式会社ユーグレナで広く知られる存在になりましたよね。

何でもミドリムシは栄養が豊富だそうで、今ではサプリメントにもなっています。また、ミドリムシ由来のバイオディーゼル燃料になったりと人に役立つ生き物として確立しようしています。

ミドリムシの培養レシピ

これまで試したミドリムシの培養レシピをご紹介します。

材料が手に入りやすい事、培養液の作成方法が簡単な事を重視しているので自宅でも簡単にミドリムシ培養ができます。

培養液の材料

今回の実験では下記の製品を使ってそれぞれ培養液を作りました。手に入りやすく価格もお手頃な物ばかりです。

  • ハイポネックス原液(N-P-K=6-10-5)
  • ハイポネックス ハイグレード活力液
  • 協和 ハイポニカ液体肥料
  • 強力わかもと
  • アサヒ Dear-Natura ビタミンB群(サプリメント)

レシピと結果

試した培養液のレシピと作り方、ミドリムシが増えたかどうかの結果を表でまとめています。

ミドリムシの培養結果については、培養液がどれ位緑色に変化したかで簡易的に判断しています。

また、培養は23度の室内で一日12時間LEDライトを照射し、約10日間行いました。

レシピ 材料(水1Lに対し) 結果
ビール酵母 強力わかもと2錠
ハイポネックス A ハイポネックス 1ml
ハイポネックス B ハイポネックス、ハイグレード活力液 各1ml
ハイポネックス C ハイポネックス、ハイグレード活力液、ビタミンB溶液 各1ml
ハイポニカ ハイポニカAB 各0.5ml、ビタミンB溶液 1ml

色々と試した中では、ビール酵母を使った培養が一番良かったという結果になりました。

ビール酵母は強力わかもとを使いましたが、他製品だとまた違う結果になると思いますのでその点は注意。ミドリムシにはビタミンB12が必要らしいですが、強力わかもとにはそれが含まれているもののエビオス錠には入っていないようです。

今回の実験で知りましたが、ビール酵母はリンやカリ、微量元素が豊富に含まれているので植物にも効くのですね。クロレラも強力わかもとを使えばハイポネックスよりも早く増えます。恐るべしビール酵母!

ビタミンB溶液について
サプリメントのDear-Natura ビタミンB群を溶かした水の事で、1錠を100mlの水道水に溶かして使用します。
ハイポニカのレシピについて
ハイポニカ培養液は國學院大學のこの資料を参考に作成。

PHは計ったらちょうど良さそうな値になっていたので特別調整はしていません。PH調整用の水酸化ナトリウムは入手が面倒なので、PH調整をしたい時は重曹で代用すればいいと思う。また、滅菌処理もやってません。

ミドリムシを見る

おまけでミドリムシを見る方法について少し。

以前、ミドリムシと騙されてよくわからない緑藻を培養していましたが、ミドリムシって中々に特徴的なグリーンウォーターになるので、その簡単な判別方法を書きます。

ミドリムシは肉眼で見える?

ミドリムシは一応肉眼で見えます!それがコレです。

培養液を静置しておくと底の方にミドリムシが溜まるのですが、この蛍光感が強い緑色の部分がミドリムシの固まりです。

更に目を凝らせば細かい粒が見えて、もやーっと水中を移動しているのがわかります。これがクロレラ等の緑藻との違いで、他には色が蛍光色の強いグリーン色になります。

ただし、ミジンコやゾウリムシよりは遥かに小さいので、一匹一匹をよく見るには顕微鏡が必要です。

顕微鏡60倍

次は顕微鏡60倍の画像です。

ビール酵母を使っていい感じの密度で培養できましたが、残念な事に他の生物が混入してしまっています。

最初は居なかったような気がしますが、ビール酵母を与えて少し時間が経ってからミドリムシが増えだすので、もしかするとこれらの微生物をミドリムシが食べて増えているのかもしれません。

顕微鏡400倍

次は顕微鏡400倍の画像です。ミドリムシは動きが早いためガムメディアを少量垂らして鈍らせて観察します。

写真だと色合いがイマイチ伝わりませんが、ユーグレナの由来となっている赤い眼が見えます。

まとめ:ミドリムシの培養は難しい

以上がミドリムシの培養方法と確認方法です。

ミドリムシはクロレラ等の緑藻と比べると培養が難しく時間もかかりますが、ビール酵母を使えば素人でも培養が可能な事がわかりました。

あとはこれが有効活用できるかどうかが問題ですね。

次の予定

ミドリムシが培養できるようになったので、次はいよいよこれでミジンコを培養してみたいと思います。

また、サプリメントにもなる位栄養たっぷりな微生物なので、メダカの飼育にも使えないかなと考えています。

これらは試したらまた書きます!

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コメント

  1. ナガナワ より:

    資料拝見させて頂きました❗
    ネットで販売している!本命のミドリムシを判断して購入する事が難しいですね
    自分も増殖してますが増やしている物が、目が良くないので果たしてミドリムシなのか?(笑)参考に成りました❗ありがとう

    • だふに屋 より:

      目に見えない物だけに、本当にミドリムシかどうかって判断が難しいですよね…

      ミドリムシを肉眼で確認する方法ですが、実はその後にもうちょっと簡単な方法を見つけました。
      プレパラートのようなガラス板に培養液を数滴垂らして、片方から光を当ててると反対側に集まる習性がミドリムシにはあるみたいです。

      隅にに固まればミドリムシ、変化が無ければただの緑藻という簡易判定ができると思うので、ご興味があればこちらもやってみてください!

  2. ドム より:

    ミジンコに与えてみて、効果はどうですか?わかもとミドリムシ、私もぜひ試してみたいです。ありがとうございました

  3. 匿名 より:

    強力わかもとで培養したミドリムシ、その後どうですか?ミジンコ培養に活躍してますか?
    強力わかもと、素晴らしいですね。あとは有効活用できるかどうかなんですね

    • だふに屋 より:

      コメントありがとうございました。

      ミジンコにミドリムシを与えた結果ですが、餌としては使えるという感想です。
      ただ、ミジンコの消費スピードにミドリムシの増殖ペースが追いつかないので、ミドリムシだけを餌にするのは厳しいですね。

      ミジンコの餌を培養をするならよく増える緑藻で作った自作のグリーンウォーターが一番簡単という結論に至りました。

  4. 匿名 より:

    とても参考になりました。ありがとう ございました。

  5. はむ より:

    とても参考になりました!
    水は水道水ですか?
    あとミドリムシとの希釈はどれほどでしょう?

    • だふに屋 より:

      コメントに気付かず遅くなりすみません。

      水は水道水で、家庭用の浄水器(クリンスイ)を通すか、ジェックスの観賞魚用カルキ抜き剤を使用した水を使いました。
      当時のメモを無くしてしまったので記憶を頼りにですが、ミドリムシは約400mlの培養液に対し種を1~5ml程度投入していました。

      種は多いほうが早く増えますので、無事増えてきたら20mlとかに調整していたと記憶しています。

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プロフィール

管理人:だふに屋

淡水魚が好きで、人生の殆どの期間で何らかの魚を飼育しています。

飼育魚の餌用にタマミジンコを飼い始めましたが、ミジンコってかなり奥が深い… 爆殖して喜んだり激減するミジンコに頭を悩ませつつも、ミジンコ培養を楽しんでいます!

このブログはミジンコ培養に役立つ情報を書いていきます。