ミジンコは雌だけで繁殖する単為生殖を行う生物ですが、ある条件下で「休眠卵(または耐久卵)」を作る事で知られています。
今回、飼っているミジンコ達がいつの間にか休眠卵を産んでいたようなので、その卵について色々調べてみました。
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タマミジンコの休眠卵はこんな感じ
ある日、ミジンコ容器の底を見ていたら沈澱物に混じって白い小さな粒を多数発見!
もしやと思って顕微鏡で覗いた時の画像がこれです。
これはタマミジンコの休眠卵ですが、顕微鏡で見ると一つの鞘に2つの卵が入っているのがわかります。
ミジンコが休眠卵を作る原因は?
普段は単為生殖で雌だけをどんどん産んで増えていくミジンコですが、環境が悪化すると雄が生まれ交尾をしこの休眠卵を作るそうです。
この写真に映る背中が白いタマミジンコは休眠卵を背負った個体ですが、自宅では過密状態になると卵を作り出す傾向にあるようです。(酸素濃度に関係しているという話も)
休眠卵を産み始めたからといってその後ミジンコが居なくなる訳ではないですが、一度大繁殖が起きた後は徐々に個体数が減ってある一定ラインの数で落ち着きやすい気がします。
休眠卵の採集と保管方法は?
休眠卵は底に沈んでいるのでスポイトを使って他の沈澱物と一緒に吸い出せば簡単に採集可能です。
採集した休眠卵の保管方法は採集した水に浸けたまま冷蔵庫で保管するか、乾燥させた状態で保管できます。
休眠卵を孵化させる方法は?
休眠卵を孵化させるには、卵を水に浸け水温を20度以上に保つだけでOKです。
うまく行けば2、3日でミジンコが卵から生まれてきます。
気になる卵の孵化率ですが、実験したのは新しい卵の為か9割近くはすんなりと生まれてくれました。(冷蔵、乾燥共に)
ただし、植物の種子と同じで時間の経過と共に孵化率は悪くなると思われるので、手元の卵を使って継続実験しまた何かわかれば追記していきます。
ミジンコの全滅対策に卵は保管しておこう
ミジンコって突然全滅したりする事も多い生き物なので、もし休眠卵を見つけたらもしもの為に取っておくと良いと思います。
また、ミジンコが居なくなってしまったからといって水を全部捨てるのはちょっと待ってください!
底の沈澱物をさらってみると意外と卵を残しているようなので、その沈澱物だけを掬って新しい容器をセットすればまたミジンコが涌き出すかもしれません。